2009年1月2日金曜日

NHKと、憂鬱な年明け

元日の夜、NHKスペシャル「激論2009 世界はどこへ そして日本は」をつけました。(で、冒頭15分で見るのをやめました)

7人の論客が経済や社会、政治の現状とこれからについて激論するという番組。「論客」とは、竹中平蔵・八代尚宏の構造改革組に金子勝やよくわからん弱者救済系ジャーナリストが相対するというわかりやすいというか安直な構図。(勝間和代の位置づけはよう分からんかった。)「激論」とは、言いたいこと言い放題のやんやかんや、という意味。

まず、一つ目のテーマにぶっとびました。(事前に詳しくは知らなかったのか、竹中もぶっとんでました。)

テーマは、「市場原理主義」

っておいー。笑

何が悲しいって、こんなテーマを掲げてしまうNHK職員の不勉強。もちろんわたしもまったくの不勉強ですが、「市場原理主義」と堂々と叫ぶことがどれだけ恥ずかしいことかわかるのにはそれほど勉強いりませんぞ。

そしてさらに滅入ったのが金子勝やよくわからんジャーナリストの自分の主張唱えとけばいいやという姿勢。しかもその裏に正義感がある、もしくは、あるふりをしているのがやっかいでめんどくさい。

竹中が冒頭で「市場原理主義者vs弱者救済いい人」のような単純な二項対立で考えるのはやめましょうと言っているのに完全無視。とりあえず言いたいことを言いまくるんです。

しかも、その言いたいことが、あまりに論理的でなすぎる。つまりある時点でAが行われて、その後あまり良くない結果のBが起こったときに、Aを全否定するという論法。例えば、「構造改革が非正規雇用をうんだ」とか「こんな金融危機が起こってるから、ブッシュの「市場原理主義」はダメだった」とか・・・。

これらは単純に事実誤認ですよーーー。

憂鬱な一年が始まったのだと再認識させるには十分すぎる番組でした。